【ワンポイント回復コラム】29
- olive407yk50
- 11月20日
- 読了時間: 2分

本当の自立とは何か 〜ひとりで生きることではなく、支え合いの中で立つ力〜
依存症の回復を続けていると、誰もが一度は「自立」という言葉に向き合います。
「そろそろ自立しなきゃ」
「もう人に頼ってばかりじゃいけない」
「支援がなくてもやっていけるように」
そう考えるのは自然なことです。
けれど、本当の自立とは、単に“ひとりでできるようになること”ではありません。
「自立=孤立」ではない
多くの人が誤解しているのは、「誰にも頼らないことが自立」だという考えです。
でも、それは孤立に近い生き方です。
私たちは、人との関わりの中で支えられ、成長していく存在です。
人に助けを求めたり、支え合ったりすることは、決して弱さではありません。
むしろ、それこそが成熟した“自立の形”なのです。
本当の自立とは「依存の仕方を選べる力」
回復のプロセスでは、**“健康な依存”**を学んでいきます。
それは、自分にとって安全で信頼できる相手や場所を見つけ、必要なときに頼ること。
そして、感謝の気持ちと責任を持って、その関係を大切にすることです。
本当の自立とは、
「誰にも頼らない」ことではなく、
「どこに、どう頼るかを自分で選べる」こと。
この違いがとても大きいのです。
自立の中にある「支え合い」
・一人で考え込まず、仲間に話す
・できないことを「できない」と認める
・助けてもらったら「ありがとう」を伝える
・自分も誰かを支える側になる
これらはすべて“依存”のように見えて、実は自立した人の行動です。
支え合いの中で生きることこそ、人として自然で健康的な姿なのです。
自立とは、「自分の足で立ちながら、つながって生きること」
回復とは、ひとりで立つことを学ぶと同時に、人と共に生きる力を育てる道です。
仲間とのつながり、支援者との信頼、家族との再生された絆――
それらの中で、自分らしく立ち続けること。
それが、「本当の自立」です。
まとめ:自立はゴールではなく“関係性の成熟”
自立とは、「もう助けはいらない」という終点ではなく、
「助けを受け取りながらも、自分の選択で生きていく」という成長のプロセスです。
あなたが今日、誰かに心を開き、誰かを信じようとするその瞬間、
すでに“本当の自立”は始まっています。



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