【ワンポイント回復コラム】15
- olive407yk50
- 8月14日
- 読了時間: 3分

“境界線”を持つことは、回復の土台 〜人と心地よくつながるために〜
依存症の回復を始めると、避けて通れないのが**「人間関係」**の課題です。
・言いたいことが言えず、我慢ばかりしてしまう
・相手の感情に巻き込まれて、自分がしんどくなる
・距離を取りたい相手とズルズル関わってしまう
・頼まれごとを断れず、後で苦しくなる
そんなときに必要なのが、「境界線(バウンダリー)」という考え方です。
「境界線」は、自分と相手を守る線
バウンダリーとは、自分と他人との間にある「ここから先は私の領域、ここから先はあなたの領域」という見えない線のこと。
それは決して冷たい線ではなく、お互いが気持ちよく関わるための線です。
境界線がないと、自分をすり減らしたり、相手に依存したり、逆にコントロールしたくなったりします。
でも、境界線をもてるようになると――
・人に振り回されにくくなる
・自分の気持ちや時間を大事にできる
・断ることに罪悪感が減る
・関係の中に「安心感」が生まれる
こんなふうに、心の安定と回復にとって大きな支えになります。
バウンダリーをもつのは「わがまま」じゃない
「断ったら嫌われるんじゃないか」
「距離を置いたら冷たい人だと思われるかも」
――そんな不安、よくわかります。
でも、自分の限界を超えてまで誰かに合わせてしまうのは、自分にとってもしんどいし、相手にとっても正直じゃない関係になってしまいます。
本当に大切な人間関係は、「無理をしない」からこそ長く続きます。
バウンダリーをもつことは、お互いを大切にするための選択なんです。
今日からできる、小さな境界線
境界線を引くのは、いきなり大げさなことでなくても大丈夫です。
・無理なお願いに「考えさせてください」と一旦保留する
・疲れているときは、誘いを断る勇気をもつ
・自分のペースで過ごす時間を確保する
・相手の課題と自分の課題を分けて考える
こうした小さな積み重ねが、回復の土台を静かに、でも確かに強くしていきます。
まとめ:自分を守る線を、やさしく引こう
依存症の渦中にいたとき、私たちはしばしば「他人に合わせることで自分を守る」という生き方をしてきました。
でも回復のプロセスでは、「自分の輪郭を取り戻すこと」=バウンダリーを持つことが大切になります。
人とつながりながらも、自分を大切にできる。
そんな人間関係の中でこそ、安心して回復の歩みを続けていけるのです。
今日、自分にとってどんな境界線が必要か――
少しだけ立ち止まって考えてみませんか?
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