【ワンポイント回復コラム】２０

回復の道を歩いていると、ふとこんな思いにとらわれることがあります。

「もっと早く普通の生活を取り戻したい」

「仲間は前に進んでいるのに、自分は遅れている気がする」

「こんなペースじゃ、いつまでも変われないんじゃないか」

――それが「焦り」です。

焦りは自然な感情ですが、そのままにしておくと心をすり減らし、スリップや孤立のきっかけになることもあります。

焦りが生まれるとき、多くの場合そこには他人との比較があります。

同じ時期に始めた仲間が仕事に就いているのに、自分はまだ準備段階。

家族との関係を修復できた人がいるのに、自分はまだぎくしゃくしたまま。

でも忘れてはいけないのは、人にはそれぞれのペースと背景があるということです。

回復に“早い・遅い”はありません。

「昨日の自分」と比べる
　他人ではなく、自分自身の歩みを見つめましょう。
　昨日より少しでも前に進めていれば、それは大きな成果です。
「今日一日」に集中する
　「これからどうなるんだろう」と未来を考えすぎると、不安や焦りが強くなります。
　回復は“今日一日をしらふで生きること”の積み重ねです。
仲間と気持ちを共有する
　焦りは心の中に閉じ込めると膨らみます。
　「実は今、焦ってる」と話すだけでも軽くなることがあります。

回復は、短距離走のように一気にゴールを目指すものではありません。

むしろマラソンのように、途中で休みながら、給水しながら、長い道を走り続けるものです。

焦って無理をすると、途中でバテてしまいます。

ゆっくりでも、自分のペースを守りながら進む方が、確実に遠くまでたどり着けるのです。

まとめ：焦りは成長のサイン

焦りを感じるのは、あなたが「もっと良くなりたい」と願っている証拠でもあります。

その思い自体は大切にしながら、焦りに振り回されず、一歩ずつ“今日”を積み重ねていくことが本当の変化につながります。

回復は、あなたの人生の“長い旅”。

どうか焦らず、確実に歩みを続けてください。