【ワンポイント回復コラム】71

本能という根っこ
〜ステップ3が見つめる、自己意志の源〜
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自己意志はどこから来るのか
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前回、ステップ3における
「自己意志(self-will)」についてお伝えしました。
「思い通りにしたい」
「コントロールしたい」
「自分が正しいと思う通りにやりたい」
では、その自己意志は
いったいどこから生まれてくるのでしょうか。
12ステップでは、その根っこに
「本能(instinct)」があると考えます。
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本能は、もともと必要なものだった
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本能とは、
生きていくために備わった
根本的な欲求のことです。
12ステップでは、人間の本能を
大きく三つに分けて考えます。
・安全への本能
身を守りたい、安心していたい、
傷つきたくない
・社会への本能
人とつながりたい、認められたい、
愛されたい、受け入れられたい
・性的な本能
親密さを求める、パートナーを求める、
家族をつくりたい
これらは、どれも人間として
自然で必要な欲求です。
本能そのものは、悪いものではありません。
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本能が暴走するとき
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問題が起きるのは、
この本能が行き過ぎたときです。
安全への本能が行き過ぎると…
・過度な不安や恐れが生まれる
・変化を極端に恐れる
・お金や物を必要以上に求める
・コントロールへの執着が強くなる
社会への本能が行き過ぎると…
・承認を求めすぎて、人の顔色に振り回される
・認められないと強い怒りや落ち込みが来る
・嫌われることへの恐れから、本音を隠す
・自分を大きく見せようとする
性的な本能が行き過ぎると…
・人間関係に執着する
・失うことへの恐れが強くなる
・親密さを求める気持ちが歪んだ形であらわれる
こうして本能が過剰になったとき、
自己意志と結びついて、
生活をコントロールしようとする力が
強まっていきます。
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依存と本能のつながり
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依存症は、
この暴走した本能と深くつながっています。
不安を消したい(安全への本能)
→ 依存対象で感覚を麻痺させる
孤独を埋めたい、認められたい(社会への本能)
→ 依存対象で一時的に満たされたと感じる
親密さへの渇望(性的な本能)
→ 依存対象に向かう
依存対象は、
本能の欲求を一時的に満たしてくれるように
感じさせます。
でも実際には、
本能の問題は何も解決されず、
むしろ依存によってさらに深まっていきます。
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本能に気づくことが、回復を深める
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「今、自分はどの本能が騒いでいるのか」
この問いは、回復において
とても大切な問いです。
怒りが湧いてきたとき…
→ 安全が脅かされていると感じているのか
→ 認めてもらえないと感じているのか
誰かに依存したくなるとき…
→ 孤独を埋めようとしているのか
→ 不安を抑えようとしているのか
本能に気づくことで、
その衝動に自動的に従うのではなく、
一歩引いて選択できるようになります。
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本能をゆだねるということ
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ステップ3で「自分の意志と生き方をゆだねる」とは、
この本能の欲求を
ハイヤーパワーの配慮にゆだねることでもあります。
「安心したい」という本能を
自分の力でコントロールしようとするのではなく、
ハイヤーパワーに委ねてみる。
「認められたい」という本能を
人の顔色で満たそうとするのではなく、
より深いところに委ねてみる。
本能そのものを消すのではなく、
本能に振り回されるのをやめること。
それがステップ3を通じて
育っていく姿です。
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本能は、生きるための力です。
でもその力が暴走するとき、
私たちは依存へと引き寄せられてきました。
本能に気づき、
それをハイヤーパワーにゆだねるとき、
本能は再び、
生きることを支える力として
働き始めます。



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